柳楽優弥の“誰も知らない”後の苦悩

2019年1月18日、柳楽優弥さん主演の映画、“夜明け”が公開されましたね。
ノリに乗っている柳楽優弥さんですが、TVドラマ“ゆとりですがなにか”(2016・日本テレビ系)や映画“銀魂”シリーズで、柳楽さんのことを知ったファンの方も多いようですね。

柳楽優弥さんの映画デビューは、2004年公開の映画“誰も知らない”で、公開当時、柳楽さんは14歳でした。

映画初出演で初主演。
しかも、第57回カンヌ国際映画祭で史上最年少および日本人初の最優秀主演男優賞を受賞した天才子役だったんです。

今回は、そんな映画“誰も知らない”と、その後、柳楽優弥が味わった苦悩についてご紹介します。

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【柳楽優弥主演の“誰も知らない”とは?】

“誰も知らない”は、是枝裕和監督が構想に15年かけて作り上げた映画です。
是枝裕和監督といえば、“万引き家族”で2018年に第71回カンヌ国際映画祭で最高賞であるパルム・ドールを受賞したことで有名ですね。

実際に起きた“巣鴨子ども置き去り事件”と呼ばれる衝撃的な事件をベースにしています。

この映画は、先ほど書きましたように、柳楽優弥さんが第57回カンヌ国際映画祭で最優秀主演男優賞を受賞したほか、キネマ旬報やフランダース国際映画祭(英語版)で最優秀作品賞も受賞している名作です。

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【“誰も知らない”のあらすじ】

ある日、小さなアパートに母子二人が引っ越してきます。
母の名前はけい子(YOUさん)。
息子は明(柳楽優弥さん)。

大家さんには、『長期出張中の主人と息子一人』と挨拶するが、スーツケースの中に二男の茂(木村飛影さん)と次女のゆき(清水萌々子さん)が隠れていました。
長女の今日子(北浦愛さん)も人目につかないように家に入ります。

母子家庭でしかも子供が4にもいることがわかるとアパートを追い出されかねないと、けい子は周囲に嘘をついているんです。

明以外の子どもは外出禁止。
しかも、4人とも出生届を提出されておらず、学校にも通ったことがありません。
その上、父親もバラバラ。

やがて、母けい子に新しい恋人ができ同棲を始めると、子どもたちの待つアパートには帰らず現金書留で生活費を送るだけになります。

こうして兄弟姉妹たち以外は『誰も知らない』、子どもたちだけの孤立生活がはじまります。

子どもたちの面倒をみる明。
茂とゆきのそれぞれの父親にお金の無心に行きます。
しかし、手にしたのが小遣い程度のお金。

やがて、けい子から生活費が送られてこなくなり、電気・ガス・水道がとまり、生活が逼迫します。

ふとしたきっかけで不登校の中学生、紗希(:韓英恵さん)と知り合った4人。
事情を知った紗希はお金を稼ぎ、明にわたそうとします。

しかし、それが援助交際によって手に入れたものだと知ると、明はその申し出を拒否。

食べ物がなくなり追いつめられ明は、コンビニで賞味期限切れの弁当をもらい、ついには万引きにまで手を染めます。

コンビニの店員から児童相談所に行くように勧められるが、明は「4人一緒に暮せなくなる」と受け入れません。

必死に兄弟の面倒をみる明だったが、ある日、わがままな兄弟たちに溜まりに溜まっていたストレスが爆発。
反射的に家を飛び出してしまいます。

たまたま、少年野球チームの助っ人をすることになり、一瞬、日ごろの生活を忘れて楽しむ明。

家に帰ると、妹のゆきがベランダで転倒、頭を打って倒れています。
京子と茂はどうして良いかわからず放心状態。

病院に連れていくにもお金がない明は、薬を万引きし手当てするが、翌日ゆきは息を引き取ります。
明は紗希からお金を借り、ゆきが大好きだったチョコを買い、スーツケースにゆきの亡骸を納めて河川敷に埋葬します。

再びコンビニから賞味期限切れの食品をもらって生き延びる兄弟たちの、それまでと変わらない生活が続いていきます。

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【“誰も知らない”後の柳楽優弥の苦悩】

14歳でカンヌ国際映画祭最優秀男優賞というとてつもなく大きな賞を受賞した柳楽優弥さんでしたが、その後かなり苦悩されたようです。

というのも、柳楽優弥さんは、“誰も知らない”の時は、是枝監督の演出で敢えて脚本が渡されませんでした。
その演出が柳楽優弥さんの自然な表情を引き出すことに成功したんです。

ところが、当然他の監督さんの場合はそうはいきません。
柳楽さんは監督の演出にうまく対応できず苦悩する日々を送ります。

一時は、俳優業から遠ざかり、車の洗車や飲食店の仕事で社会勉強をしました。

2012年、故・蜷川幸雄さん演出の“海辺のカフカ”で初めて舞台に挑戦。
2013年には、アイヌの若者を演じた“許されざる者”で映画に復帰。
幅広い演技力を身につけ、再びその存在を世の中にアピールしました。

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【“誰も知らない”を知らないファンの存在が嬉しい】

柳楽優弥さん、“シネマトゥデイ”のインタビューで若いころの苦悩についてこんなことを語っています。

特別に大きな転換期があったわけじゃないんです。
もっと演技がうまくなりたいという一心で、一つ一つ取り組んできた結果だと思います。
アルバイトという形で演技以外の世界を体験できたことは新鮮でしたし、蜷川さんとの出会いも大きかった。
“許されざる者”の李相日監督はとても厳しく、ストレートに叱ってくれた。
“闇金ウシジマくん”の山口雅俊監督は、僕が提案した役づくりのアイデアを面白がって受け入れてくれた。
そういった積み重ねが、だんだんと形になってきたところです。

宮藤官九郎さん脚本のテレビドラマ“ゆとりですがなにか”(2016・日本テレビ系)や福田雄一監督の“銀魂”(2017)で僕のことを知ったファンもいて、カンヌのことは後から知るみたいなんです(笑)。
“誰も知らない”の頃から応援してくれている方と、新しいファンの両方いることが、今の僕にとってはすごくいいバランスです。
もちろん、是枝監督の“誰も知らない”でデビューし、カンヌで受賞したことは感謝しかないのですが、その後いろんな体験をしたことで、そのありがたさを実感できるようになりました。

『天才子役』と呼ばれた人たちが、大人になったときに俳優として大変苦労をする話をよくききますが、人知れず大きな苦悩があるんですね。

それを克服した柳楽優弥さん。
これからも益々注目ですね。

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